400年前ポルトガル人宣教師が長崎の浦上村(現在の松山町〜本原町辺り)でカトリックの布教活動を始めました。当時ヨーロッパではお肉を食べる習慣があったのに対し、日本では野菜中心の食生活でお肉はごく一部の人の食べ物とされていた。(一般的に食肉文化が広がったのは明治維新後と言われる)。
そこで宣教師たちは家畜として飼われていた豚とごぼうや人参、コンニャクなど残り物の野菜(=ポルトガル語でソブラード)を出島で豊富に手に入る砂糖をたっぷり使って甘く煮込んだ料理を作って集まった人々に振舞ったとされています。長崎でのカトリックの布教の歴史、中国から長崎に伝わったとされるもやしを使い、貴重だった砂糖を贅沢に使った長崎料理のおもてなしの心・・・浦上そぼろには長崎がいっぱい詰まっています。
@ポルトガル語で残り物を意味する「ソブラード」とする説
A千切り「おぼろ(切り)」より更に粗く切った「粗(そ)おぼろ」という方言が訛って「そぼろ」となったとする説などがある。それに地名がついて「浦上そぼろ」となったとされている。
浦上そぼろはカトリックの家庭を中心に広まり、親から子供、子供から孫へと伝えられながら家庭(郷土)料理として今でも残っていますが、年々浦上そぼろを作る家庭が減ってきているのが現状です。家庭料理ということで作る人によって材料や味付け、見た目も違う十人十色の料理になっています。長崎の小学校の給食ではこの浦上そぼろがメニューにあり、子供たちには大人気メニューとなっているそうです。
家庭料理として残り続けた浦上そぼろは材料や作り方も様々。きんぴらごぼうの元祖とも言われる。
◆タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、食物繊維が摂取できて栄養価が高い
◆時間が経って冷めても美味しい!
◆ごはん、麺、パン・・どの炭水化物とも相性がいい!
◆長崎の食文化や歴史的背景がしっかりしている!
・長崎におけるカトリック布教に由来するキリスタングルメ
・食肉文化を広げる役割を担った。
・鎌倉室町時代に中国から長崎に伝わったとされる「もやし」を使っている。
・長崎の食の特徴である砂糖をたっぷり使っている。
県内各地の様々なイベントに出展し、「浦上そぼろ」を長崎市内から県内及び全国に広く普及するために活動しながら地域おこしを目指している市民サポーター団体です。おかずとして認識されている浦上そぼろを色んな形のグルメにアレンジして新しい食べ方を提案しています。